2014/01/20
夫をたたき起こし、破水したことを告げると、
寝ぼけながら慌てており、明らかに変な人。
こういうときはやはり女性の方が肝が据わっている。
「病院まで落ち着いて運転してね」と念を押す私の方はとても冷静で、
「夫がいる時間帯だから、送ってもらえてラッキー」などと思っていた。
『お腹が痛くて叫びたいのをウンウン堪えながら、一人タクシーに乗り病院へ向かう』
という展開を事前に想定していたため、そんな最悪の事態よりはマシだという思いから
落ち着くことができたのかもしれない。
さて病院に着くとまず、
「お部屋の希望はありますか?」と聞かれる。
そんな質問は全くの想定外で心の準備もなく
「どこでもいいです」と咄嗟に答えてしまった。
部屋に案内される間「折角だから希望言った方がよかったかな。景色がいい部屋とか」とも考えたが、
通された部屋は、エレベーターの近で窓も大きく、悪くなかった。ちなみにキリのよい300号室。
テキパキと、部屋の備品や着替えの説明をされ、その後診察室に連れて行かれた。
そこで受けた内診では子宮口はまだ1センチしか開いていないと言われる。
10センチ開かないと産まれないので、先はまだまだ長そうだ。
先に破水してしまったので、胎児の感染予防にと抗生剤の点滴をし、食後に飲むようにと経口薬を渡された。
そしてトイレで用を足したあとは、毎回オマタを消毒するようにと清浄綿も渡された。
「何か分からないことはある?」ときかれたので、
「ものすごい羊水が出てしまったけど、赤ちゃんは大丈夫なのですか?」と聞いてみた。
実はずっと気になっていたのだ。
「羊水はある程度は生産され続けるから大丈夫。病院に来てるんだから、
もう何があっても大丈夫。どんと構えてなさい」
と言われた。羊水って作られるんだ~とホッと一安心。
助産師さん、テキパキ&サバサバしているんだけど、その慣れている様子で本当に安心できた。
その後8時半頃から、夫と共に陣痛促進剤の説明を受けた。
破水してしまい、胎児を守っていた膜が破けたので、
赤ちゃんを守るため48時間以内に出産しなければならない。
破水=促進剤は一般的な処置だ。
促進剤での出産は通常分娩より痛かったと友人から聞いたことがあったので、
急にビビッてきた。赤ちゃんのためには仕方ないけど、薬使うって怖い。
陣痛促進剤には経口薬と点滴があり、経口薬の方が効きが緩やかで子宮口を広げる効果もあるらしい。
私はまず経口薬を飲んでみて、それで産まれなければ点滴を使うと説明をされ、書面にサインをした。
この薬、一日にマックス6錠までしか飲めないという決まりがあるらしく、
1時間おきに6回まで飲んで産まれるのを待つ。
飲むと言っても、部屋で一人勝手には飲めず、
ナースステーションへ来て診察を受け、胎児の心音をチェックし、
母子共に異常がなければ飲む感じだ。
面倒だが、まぁそのくらい慎重なほうが安心できそうだ。
一回目を朝9時半に飲むと、昼頃にはギューっといった、
締め付けられるような痛みが10分間隔で起こるようになった。
助産師さんにも薬の効きがよいと褒められ、17時頃には時間が縮まり、5分間隔で痛むように。
しかし子宮口があまり開かず、まだまだ3-4センチくらい。
この痛みが10センチ開くまで続くのかと思うと気が遠くなった。
6錠を飲み終え服薬を止めた途端、少し痛みと間隔が遠のき、夜には10-12分間隔に戻ってしまった。
助産師さんには「まだまだかな。まぁ、明日には生まれるよ」と言われ、
夫は明日にそなえて寝るようにと帰宅させられた。
(つづく)