2014/01/20
夫が帰宅した21時頃から、一人孤独に陣痛と戦うことになった。
産まれるのはまだ先とはいえ、息が詰まるほどには痛い。
10分間隔の痛みを分かりやすく説明すると、
①くるぞくるぞ!ギュー! 段々痛くなる前兆・・・10秒
②ガンガン心臓の音に合わせてキリキりとする痛み&ギューという収縮の痛みが頂点に・・・40秒
③段々と痛さがやわらいでいく・・・5秒
④全くの無痛・・・10分
そして①へ戻る。これがひたすら繰り返される。
昨晩、全く寝てないことが祟って、かなり眠い。
ウトウトと舟をこぎ眠りに落ちそうになると、頃合を計ったかのように②の痛みがやってくる。
痛みに叩き起こされ、眠気は完全に覚醒し、ウーっと苦痛に耐える。
真っ暗闇のなか一人きりということもあって、この眠気と痛みの繰り返しが無限に続くように感じられた。
非常に辛い。辛すぎる。
TVで見たことがあるが、人は眠りに落ちる直前に起こすことを繰り返すと気が狂ってしまうらしい。
なるほど。今思い返しても、発狂せずによく頑張ったと自らを称えたくなる。
さて、そのうち寝るのは明らかに無理だと体が悟ってくれたのか、眠気が去っていった。
冴えてきた頭で、せめて痛みがマシになりそうな体勢は無いだろうかと熟考する。
10分のサイクルおきに、横になったり、仰向けになったり、かがみこんだり、様々な格好で陣痛を迎えうつ。
が、マシになるどころかどんどん痛みは増していき、陣痛様を前に、これら全ては無意味な行動だと悟った。
もうできることは、時が立てば産まれるハズだと、ただ時間が1分でも早く過ぎることを祈るしかない。
朝方5時頃になり、見回りの助産師さんが、私の唸り声を聞いて部屋に入ってきた。
腰をさすってくれ少し楽になる。さすが専門家だ。
「そろそろ旦那さん呼ぼうか?少しは眠れただろうし、腰をさすってもらったりしたら心強いでしょ?」
そう言われ、携帯で夫を呼び出すことに。
電話に出た夫は、いかにもぐっすり寝てました!というような寝ぼけた声でさすがにイラついた。
夜中の私の苦しみを奴は一生理解できんだろうと思い、男と女の不平等さはいかに・・・と神に訴えたかった。
朝の6時頃からは、駆けつけてきた夫と共に頑張ることになった。
しかし、「2人になったから苦しみも半分ずつね」という訳にはいかず、
正直な話、夫がいてくれて心強いのかよく分からなかった。
腰もさすってはくれたが効果もなく、
何もできなくて困っている彼の様子が鬱陶しくもあった。
あえて役に立ったと言うならば、携帯の陣痛アプリで陣痛間隔を計ってくれたこと。
夜中は自分で時計を見ていたので、若干助かったとも言えるだろうか。
あとは、「夫が居るということは夜よりはお産(開放される時)が近いんだ」と自分を奮い立たせることができた。
ような気もする。
(つづく)